物件を購入してもすぐに入居することはできません。これは注文住宅で戸建てを購入する場合も、新築マンションを購入する場合も、中古住宅を購入する場合も変わりません。現在賃貸物件に住んでいる場合は、購入物件の引渡しのタイミングに合わせて退去するなど、注意すべき点がいくつかあります。新しい家を購入して快適な生活を始めるためにも、あらかじめ購入のための準備や流れを知っておきましょう。
希望条件を整理する
注文住宅で家を建てることを決めていたり、マンションにするか戸建てにするか結論が出なかったり、状況はそれぞれ異なるはずです。共通して、最初に手を付けるべきなのは希望条件を整理することです。
- 住みたい地域(具体的な場所、職場まで何分以内かなど)
- 住宅の種類(一戸建て、マンション、アパート)
- 広さや間取り(何㎡程度の広さが良いか、何部屋あるか、キッチンが充実しているかなど)
- 入居したい時期(即時、数ヶ月後、来年など)
- いまの住まいへの不満(断熱性能が低い、収納が少ないなど)
漠然と頭にあるものを具体的にするという作業ですが、この段階では選ばない・選びたくない選択肢を消しておく側面が強いです。これだけは絶対に譲れないという条件は別として、選択肢を決めきる必要はないです。マンションか戸建てかも後回しで大丈夫です。
予算を決める
現在の預貯金残高や親からの支援なども考慮して、使用できる予算の目安を立てます。また、住宅ローンを利用して物件を購入する場合、借入可能な額を確認し、無理のない返済計画を立てる必要があります。これ以上出せないという資金の上限額を把握しておくことが、この段階でやっておきたいことです。
いきなり住宅展示場やマンションのモデルルームに行くと、ただの見学のつもりでもお金の話が早々に出て慌てることが多いです。おおよその資金がわかっていれば、中心として考える住宅メーカーもわかってきます。
家を購入するときには、本体の代金とは別に諸費用がかかります。新築物件の場合、購入価格の10%、中古物件の場合は13%を見込んでおくとよいでしょう。これらの費用は少し多めに計算しておくと予算オーバーを防げます。
家を探す
不動産情報サイトや広告、メーカーのホームページなどあらゆるメディアがあります。希望条件と予算がわかっていればかなり探しやすいでしょう。
ここからはどの選択肢を取るかで内容は変わってきます。
注文住宅を建築する場合は→家づくりの流れ
中古住宅を購入する場合は→住宅購入の流れ
資金計画を立てる
事前に立てていた大まかな予算を基に詳細な資金計画を具体化します。住宅建築(と土地購入)や新築マンションや建売物件の本体価格に加えて必要な諸経費や、住宅ローンの金利、月々の返済額なども事前に試算しておきます。
住宅ローンの事前申込をする
住宅ローンの本契約前に、金融機関と保証会社による審査を受け、融資が認められる必要があります。
審査が認められると具体的な融資金額がわかります。計画を立て直すこともあります。
契約を結ぶ
注文住宅の場合は工事請負契約を、不動産を購入する場合は売買契約や媒介契約を結びます。
住宅ローンの本申込をする
住宅ローンを利用する場合、建築許可が下りたり引き渡しを受けるタイミングで、住宅ローンの正式な契約を結びます。
現在の住まいを片付ける
現在の住まいが賃貸住宅の場合は、解約手続きを行う必要があります。賃貸物件の賃貸借契約には、退去の数ヶ月前に退去予告をすることが定められています。そのため、住宅ローンの本審査が通過して不動産の引き渡し日が決定したら、管理会社や大家さんに退去予告の連絡をします。
もし今住んでいる住居を建て替える場合は、工事期間中の仮住居が必要となるのでそちらの準備も並行して進めます。
引き渡しまで待つ
家の購入から入居までの期間は、購入する不動産の種類によって異なります。
注文住宅
注文住宅は、土地を購入してから建築を開始するため、入居までに時間がかかります。土地探しから入居まで、おおよそ1年はかかると考えておくとよいでしょう。
新築マンション・新築建売住宅
完成している場合は内見から1カ月程度、遅くても2カ月程度で入居が可能です。未完成の場合は完成するまで待つことになります。入居までに年単位の時間が必要となることもあります。
中古マンション・中古戸建て
中古住宅は、内見から入居まで早くて約2カ月、遅くて約3カ月かかります。現況が空き家でなく売主の引越しを待つ場合、入居時期が変動する可能性があることも理解しておきましょう。
引き渡しと不動産登記
引き渡しが完了し、所有権移転登記されたら、物件の所有権が買主へと移ります。
まとめ
「家を探す」「契約を結ぶ」「引き渡しまで待つ」の部分で大きな差があります。
それ以外の部分は共通事項が多くあるので、途中までマンションで考えていたがやっぱり戸建てにしようと計画を変更することは可能です。
注文住宅を建てたいけどどこに頼めばいいか困っている、マンションを探しているなどお悩みのことがあればご相談ください。
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