物件を売却する流れ

住宅や土地やビルを売却するというのは何度も経験するようなことではありません。おおまかな流れを把握しておくと安心です。

通常、即座に売れるということは稀なので売る理由があるならばいますぐに手を付けたほうが良い結果になります。

現状を整理する

まずはそもそも物件をどうして手放したいのかを整理します。

  • 売却する理由(子どもの成長に伴い広い家にしたい、都心から移住したい、相続したが不要であるなど)
  • 売却する時期(いますぐ、数年以内、一定の値段で買い手がつくまでなど)

そして、不動産は売却することでお金に換わりますが、同時に必要となるお金も多く存在します。

  • 手元の資金がどの程度あるか
  • 今後どの程度収入があるか
  • 新居はどうするのか

状況を整理することで、希望売却価格や新居探しの目安となり、いまの住まいを売却せずに賃貸するといった方法も選択肢として見えてきます。

相場を調べる

周辺の似たような物件がどの程度で取引されているかを調べることで、自分の物件の相場を把握できます。これによって、売却価格の目安を立てることができます。

不動産会社を探す

信頼できる不動産会社との出会いは住まいを売却する上で非常に重要です。幅広い情報収集をすることで、各社の評判や実績、提供しているサービスなどを比較検討できます。

物件価格の査定を依頼する

自分の売却する住まいの価格を、プロの目で査定してもらいます。物件価格に関する意見を多数聞くために、複数の不動産会社に査定を依頼することもできます。

不動産会社に仲介を依頼する(媒介契約を結ぶ)

不動産会社に売買の仲介を正式に依頼する場合、媒介契約を結びます。主な媒介契約の形態は3つありますが、自分の希望する売却方法や条件などを考慮して、どの契約を結ぶかを決定します。

売り出す前に、住宅の状態を把握するために建物検査(インスペクション)を行ったり、既存住宅売買瑕疵(かし)保険に申し込むこともあります。

不動産を売り出す

売り出し価格は、その後の売却活動に大きく影響します。自分の希望売却価格だけではなく、不動産会社の査定価格や周辺の売却事例、市場の動向を踏まえて、慎重に決めましょう。高ければ高いほど自分のためになるわけではありません。

購入希望者が現れるのを待つ

購入希望者が現れるまでは時間がかかります。

条件を変更する

条件によっては待てども購入希望者が現れないこともあります。急いで売りたい場合は売り出し価格を下げることも考慮します。

購入希望者と交渉する

購入希望者が現れた場合、売却条件の交渉が始まります。通常、依頼主が購入希望者と直接交渉することはありません。価格の条件は重要ですが、他の条件についても明確に譲れる点と譲れない点を抑えて、交渉を進めましょう。

物件情報を開示する

売買契約を結ぶ前に、購入希望者に対してできる限り正確な物件情報を提供しましょう。特に、契約後のトラブルを避けるためには、物件に欠陥や不具合(契約では「瑕疵(かし)」と呼ばれます)がある場合には、誠実に購入希望者に伝えることが不可欠です。不動産会社が仲介する場合は、制度に基づく「重要事項説明」という制度に基づく詳細な物件説明を行うために必要なので、厳密な物件調査に協力します。

売買契約を結ぶ

売買条件が合意されたら、買主と売買契約を締結します。通常、この際には物件価格の10~20%程度の手付金(契約金)が支払われます。売買契約を結ぶ際には、契約内容をしっかりと確認することが重要です。

不動産を引き渡す

引き渡し手続きでは、売買代金の受領と同時に登記申請(抵当権抹消や所有権の移転など)が行われます。また、細かな設備や備品の取り扱いについては、買主と現地で立ち会って充分に確認しましょう。さらに、引き渡し後の税務申告などの手続きも見落としがないように注意しましょう。

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